ファッションは人の心を楽しく、豊かにしてくれます。 ファッションを考えるということは、 服装のことだけではありません。 自分をどう表現しようか、に始まって、 今日はこんな気持ちで行動しよう、 友達とこんな楽しい時間を過ごそう、 ちょっと背伸びをしてみよう、なんていう風に・・・。 着る服一つでキリっと引き締まってしまいますよね。
その反面、ファッションは人柄をはっきりと表してしまいます。 だらしない着こなしをしていると、 その人もだらしない感じになってしまっています。 制服も同じです。 私服から制服に着替えることで、気持ちが切り替わります。 いつも着慣れているからと言って、 気持ちを引き締めて着こなさなければ、 なかなか格好よく見えません。
それに、制服というのは実はもっと大切なことなのです。 私が制服をデザインする時、最も大切に考えていることは、 その制服を着ることで、誇りを持てるスタイルとなることなのです。 制服というのは学校の顔であり、 いわば、集団の美しさ、伝統の美しさを表現するものなのです。 その人自身だけでなくて、その制服は学校全体を表します。 だから非常に社会的責任が大きいわけですね。
もちろん、素材やパターンなど、着易さ、動きやすさなどを 前提とした機能については、デザイナーとして当然のことですから、 その上で、今の生活スタイルに見合った 現代的なデザインを考えなければいけません。
まずは私のデザインした制服を生徒の皆さんが 気に入ってくれることが第一番なのです。 そして私は、制服姿の皆さんが胸を張って歩く姿を想像しながら、 楽しくデザインさせてもらっているのです。
また、着ていただく皆様にお願いしたいのは、 制服というファッションに誇りを持って、 心明るく、前向きに、自分を表現してほしいということです。
それでは私の作ったデザインを自分なりに 上手に着こなしてくださいね。 どうぞよろしくお願い致します。 ありがとうございました。